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23時頃に新宿到着。入校する際に警備員とひと悶着があったけれど、何とかメンバーと合流することができた。どうやらぼくは最後に到着したようだ。やれやれと息をつく間もなく、すぐに話し合いが開始された。まずは厳密なタイムスケジュールを決めることから始まる。5日間一緒にいたとはいえ、ぼくたちはリーダーもいない即席の集団だ。その集団が約12時間で2課題を仕上げるためには、メンバー同士のコンセンサスが必要不可欠である。統括的な人物が不在の中、メンバーをひとつにまとめあげる存在として、タイムスケジュールの役割と厳密さは何よりも重要になってくる。おのずと話し合いにも熱が入り、みんなの目の色が変わっていく。 タイムスケジュールが決まり、作業内容と各自の役割分担が決定する。ぼくは「船橋キャンパス」のパソコン班になり、パワーポイント画像を作成することになった。そこから先は時計とにらめっこしながら、つくりながら考え、考えながらつくるということをひたすら繰り返していった。最初はそのサイクルがうまくいかずに、タイムスケジュールどおりにもいかなかったけれど、折り返し地点を過ぎた当たりからは、時間に追われて集中し始めたのか、結束感が高まってきたのか、徹夜でおかしくなったのか、よくはわからないが、タイムスケジュールを上回るスピードで作業が進行していった。パワーポイント画像が数を増し、模型の全貌が徐々に明らかになってくると、そのスピードにはさらに拍車がかかっていった。そして、予定時間どおりに作業がすべて終了する。パワーポイント20枚、A1模型2つ。みな晴れ晴れとした顔になり、自然と握手を交わす。やることはやった。あとはプレゼンだ。 感傷に浸る間もなく、さっと片付けをして、すぐさまJIAに向かう。会場には他のグループも集合していて、発表に向けた最後の調整を進めていた。空気がどことなく重い。ぼくたちもすぐさま準備に取りかかり、最後の打ち合わせをする。やがて発表の時間が訪れ、各審査員が続々と会場に入ってくる。審査員は各講義を受け持ってくださった事務所の方々と、各大学の先生方だ。照明が落とされ、トップバッターのグループからプレゼンが始まっていく。 発表会の感想は、どのグループも短時間で仕上げたとは思えないほど完成度が高く、正直なところ、かなりびっくりした。内容にしても、ユーモアな案や、詩的な案、ロジックに走った案など、実にさまざまな案があり、特にコンバージョンの優秀案に選ばれたグループの案は、プレゼンにしても内容にしてもかなり秀逸で、悔しいけれど思わず見入ってしまった。ぼくたちのグループは、残念ながら優秀案に選ばれなかったけれど、それはプレゼンやプログラム云々というより、建築的提案が今ひとつ弱かったためだろう。反省。表彰会後の懇親会では、グループのみんなはさすがに落胆の色が隠せなくて、かなり肩を落としていたけれど、記念写真を撮るころには、プレゼンが完成した時と同じくらい晴れ晴れとした顔になっていた。結果は残念だったが、偶然にも共有した短い時間は、かけがえのない経験となった。重要なのはその経験を次に活かすことだ。 夜は新宿にて打ち上げ。緊張が緩んだのと寝不足のせいで、かなり酔う。ホマホマの暴走シーンだけぼんやりと覚えている。その後院生室にて明け方まで二次会。疲れたけれど、とても有意義な一週間だった。
by tzib
| 2005-07-29 23:27
| architecture
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