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新年のごあいさつと宣伝
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あけましておめでとうございます。

2007年は長かったような短かったような、とりあえず忙しく動き回っていた年でした。目の前のことに忙殺されていると、どうもお世話になっている人たちへのご挨拶が遅れてしまうのは、ぼくの悪い癖だと思います。この場を借りて恐縮ですが、みなさん今年もよろしくお願いいたします。

今年こそブログの更新を心がけようとしていますが、それはさておき、ここから宣伝です(かなり遅れたけど…)↓

12月5日(水)より「TOTOギャラリー・間」において、ぼくの勤務する設計事務所の展覧会が開かれています。「REALIZE 立脚中国展開世界」というタイトルのもと、中国を中心としたこれまでの仕事を、模型、家具、パネル、動画等を用いて展示する構成になっています。

会場では、同じく北京を拠点に活動する松原弘典氏の作品と、中国人たちへのインタビュー映像も展示されています。

また、これまでの事務所の活動をまとめた作品集も、展覧会と同時に出版されました。非常に美しい写真をふんだんに使用した作品集になっており、そのほかにもボスの小論など、読み終えれば中国のタフで未整理な状況、でもそれがおもしろいと感じられるような内容になっていますので、合わせてご覧になってみてください。

じつは、展覧会、作品集ともにぼくが担当した仕事になります。
ということで、この記事を読んだ人は、なにとぞよろしくお願いします。

また、今月13日にも「情熱大陸」で、ぼくのボスがフューチャーされた放映があります。ぼくもちょっこっと出演しているかもしれません。こちらもぜひご覧になってみてください。

2008年はオリンピックイヤーで、今年が北京に住む人間にとって非常に重要な年になるのは言うまでもありません。予想もできないようないろいろなことがあると思いますが、それらをすべて楽しめるよう、余裕をもって過ごしていきたいものです。

みなさん、よりよき年になりますよう。
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by tzib | 2008-01-01 01:11 | orbit
mAAN/TDW/FinlandCafe/吉岡徳仁展など
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朝いちばんからmAAN国際会議2006の午前中のプログラムに参加。安藤忠雄などの講演を聴講。全体的に少し単調だったけど、冒頭に村松さんが語った自律分散・リゾーム型を目指す「同等としてのASIA」構想の話や、カッシアートさんの「現在の我々はモダニズムに対峙できない。なぜなら、それに変わる概念を持ち得ていないからだ」という発言は興味深かった。安藤忠雄の講演は短かくて少々物足りなかったけど、スライドの冒頭に丹下健三が出てきたのは印象的だった。というのも、最近の安藤忠雄は、「2016東京オリンピック」や「新東京タワー」のデザイン監修など国家的なプロジェクトを手がけるまでに至り、最近の動向からは思わず往年の丹下健三を連想してしまうからである。安藤は丹下の亡霊に取り憑かれた、といったら大げさだけど、まるっきり冗談には聞こえない。
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午後からはアークヒルズで開催中のデザイナーズウィーク関連の企画へ。プロのイスを眺めたり、フィンランド・カフェを覗いたりする。
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スウェーデン大使館で開催中のスウェーデン・スタイルは、なかなか面白かった。カラフルで多彩なパターンに覆いつくされた会場は、たしかに楽園といっても過言ではない。スウェーデンに行ったことはないが、この風景はスウェーデンには決して存在しない世界なのだろう。フィンランド・カフェといい、北欧好きにはたまらない企画だ。
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その後はAXISギャラリーに向かい、吉岡徳仁の展覧会「スーパーファイバーレボリューション」を鑑賞する。ひとつひとつの繊維は細くて軽くて透明だけど、それらが集まるとぼんやりと輪郭をつくり出し、わずかにかたちをつくり出していく。でも、それはほんとうに弱くて幽かな存在なので、何かを訴えかけるのではなく、ただそこに存在しているだけなのである。また、ファイバーは光を通すことでさまざまな色に見える性質がある。何色でもあり、何色でもない。なので、鑑賞者によって捉え方はさまざまに異なる。ファイバーは、まさに世界そのものなのだ。うーむ、最近の吉岡徳仁は何か神がかってきたような気がする。とにかく圧倒されてしまう。

おかげですっかりくたびれてしまったので、この先予定していた神宮のデザイナーズ・ウィークは次回に見送ることにする。コールド・ストーン・クリーマリーでアイスを食べてほてった頭をゆっくり冷却し、余韻に浸りながらふわふわと帰宅する。
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by tzib | 2006-11-02 23:02 | art/design
インゴ・マウラー展
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午後から東京オペラシティで開催中の「インゴ・マウラー展」を観に行く。

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お目当てだったLEDのテーブルはもとより、「ヤ・ヤ・ホ」など、さまざまな作品を時間をかけて鑑賞する。複雑なシステムを内包し、複雑な製作過程を経た作品であるはずなのに、どの作品も何だか力が抜け、ふわっと空間に浮かんでいるように見えておもしろい(本当に浮かんでいる作品もあった)。作品を鑑賞した後では、「デザインの5%は最初の アイデアから。残りは開発過程からできあがる。」ということばが、ぐっと重みを持ってくる。

観賞後はリニューアルしたICCに移動し、「ICCキッズ・プログラム」を鑑賞(鑑賞?)。こども用のメディア・アート展示会といったような内容だったけど、こどもだけに遊ばせるのはもったいないというような本格的な内容。メディア・アートに触れると、からだの感覚が拡張していくような錯覚を覚えて心地よい。

観賞後はオペラシティをあとにし、王子のもんじゃ焼き屋さんで2年ぶりにもんじゃ焼きを食べ、帰宅する。
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by tzib | 2006-07-23 23:23 | art/design
展覧会設営
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土日と妻有入りして「空家プロジェクト」の展覧会設営に参加する。T校のM橋くんらにピックアップしてもらい、早朝妻有へ出発。東京は曇り空だったが、現地に近づくにつれ怪しい空模様に。案の定、関越トンネルを抜けるとそこは豪雨だった。
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会場である農舞台に到着後は、自己紹介といくつか打ち合わせをして会場設営にとりかかる。「予定入場者数は30万人です」と軽い脅しのような激を受ける。
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今回はN大やNZ大など現地協力校のメンバーも増え、何だか活気がある。
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1日目は床に墨を塗って床のテクスチャーを黒くするなど、土台をすべて完成させる。担当のSさんより、「ここで演劇しても悪くないな」と満足げな表情とねぎらいのことばをもらう。

夜は、温泉ツアーとビールを飲みながらの怪しい模型部分補修。余った時間で照明作品の模型を手伝ったりする。この日は宿舎にテレビ取材が入っており、ご飯を食べるところをじーっと撮影されるなど、何だか落ち着かなかった。

2日目は、展示パネルの作成に費やす。会場にずらっとパソコンを並べながら制作している様子は何だか奇妙だった。夜まで作業を続け、ぼくとM橋くんは次の日に予定があるため、作業半ばながらほかのメンバーにあとを託し、東京に戻ることにする。帰りは、他にもうひとりアーティストの方をピックアップして帰る。帰りの道中、「アートとは何か」という話題で盛り上がり、ぼくは「批評性を感じさせる存在」とか答えたら、いろいろ突っ込まれた。
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by tzib | 2006-07-16 23:16 | orbit
06/28 - 07/04
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06/28 修士制作の敷地見学で北品川地区へ。敷地が武蔵野大地の東端部分であることを確かめる。崖地や公園、小学校と中学校など、めぼしい場所の写真撮影をし、見学後は目黒川沿いをお散歩。その足で、品川区役所へ向かい、資料を手に入れたあとは大岡山へ。東工大の卒制&修正制作展を30分ほど見学する。あいかわらずパースの迫力がすごい。

06/30 午後から修士ゼミ。前回は1RTKOだったが、今回はGOサインをゲット。

07/01-04 泊まり込みで空家プロジェクトの模型に取り組む。8割型終了。ネットのニュースで中田の引退を知る。
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by tzib | 2006-07-04 23:04 | architecture
06/12〜16
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06/12 渋谷にて打ち合わせ。街中がW杯一色。
06/14 代官山にて打ち合わせ。開催が目前に差し迫り、事務所内は騒然とした雰囲気だった。
06/16 全体ゼミで修士設計の発表。ドロップキックをくらい、1RTKO。

建築における「日本的なもの」』、『学校をつくろう!』、『順列都市』、『建築のはじまりに向かって』などを読了。ひさびさに磯崎本を読んだが、この本は評判通りとてもおもしろかった。グレッグ・イーガンの圧倒的なギミックには、いささか食傷気味に。でも、慣れてきたら快感になっていくのだろう。
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by tzib | 2006-06-17 23:17 | resource
カルティエ現代美術財団コレクション展
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午後から東京都現代美術館へ。サークルのイベントで、後輩たちとともに「カルティエ現代美術財団コレクション展」を鑑賞する。雨のせいなのか、館内はそれほど混んでいなかった。

本日最大のお目当てだった、Ron Mueckの《イン・ベッド》は、やはり圧巻だった。その異質さは語るまでもないが、その「大きさ」は空間全体の在り方?に決定的な支配をもたらしていた。巨大な人間を取り巻く普通サイズの鑑賞者たちは、もはや鑑賞者としての位置が揺らいでしまい、アートの一部というか、環境の一要素として取り込まれてしまっている。そこで生まれる両者のコミュニケーションは、何か得体の知れないものを生み出していると錯覚させるような、とてつもないエネルギーを秘めている。実に不思議な体験だった。

他にも、Dennis Oppenheimの永久に噛み合ない会話や、森山大道の写真、Bodys Isek Kingelezのミニチュア都市模型やSarah Szeのマチエール、Beaurin Domercqのかわいいオブジェなどが印象に残る。

観賞後はみんなで地下のレストランに移動し、感想を語りながらご飯を食べる。その後、解散。
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by tzib | 2006-06-10 23:10 | art/design
南泰裕+彦坂尚嘉2人展
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先々週よりお手伝いしていた「ギャラリー手」での展覧会の設営が完了。いろいろと得難く貴重な経験ができました。関係者のみなさまには感謝します。

以下、展覧会の告知です。おもしろい展覧会なので、ぜひ1度足を運んでみてください。


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南泰裕+彦坂尚嘉2人展

■美術と建築のあいだ■ 
美術の中の建築/建築における美術的なもの

会期:6月12日(月)〜7月1日(土)
(日曜休み)
時間:11時〜19時、入場無料
会場:ギャラリー手(東京都中央区京橋3-5-3)
http://www2.odn.ne.jp/~acn80550/
tel.03-3538-6131

●《大地の芸術祭》越後妻有アートトリエンナーレに南泰裕・彦坂尚嘉が参加している関連企画
7月23日〜9月10日
http://www.echigo-tsumari.jp/
………………………………………………………
主催・アートスタディーズ実行委員会
後援・NPO法人にっぽんmuseum
後援・大地の芸術祭実行委員会

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by tzib | 2006-06-07 23:07 | architecture
レモン展/内藤廣講演会
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夕方から明治大学アカデミーコモンで開かれた特別講演会を聴講。

講師は内藤廣氏で、テーマは「建築・社会・人間をどう考えるか」。講演の内容は、内藤廣と磯崎新の30年ぶりの対談から飛び出したという「70年代と00年代は重なるのでは?」という仮説に基づいて進行し、内藤が学生時代や所員時代を過ごした70年代と、それらの時代に関わった9人の建築家について解説していき、その中から「建築・社会・人間をどう考えるか」というテーマに対しての、何らかのヒントが浮かび上がればという構成だった。

まずは、内藤自身による70年代の背景と学生時代についての解説から始まる。内藤が早稲田大学に入学した70年代初めは、5月革命に端を発する学生運動がまだ続いていた時代で、大学は完全にロックアウト状態。いたるところにイデオロギーが蔓延し、建築もその延長として捉えられ、とてもではないが建築を学べる状況ではなかったという。また、ベトナム戦争反対運動、安保闘争、安田講堂占拠、三島由紀夫の割腹自殺、大阪万博、ウォーターゲート事件、ロッキード事件、オイルショック(これは最近の原油高に似ている)、環境問題(これも70年代当時から騒がれていた)など時代を揺さぶるような事件が次々に起き、内藤自身もその得体のしれない力に突き動かされるかのように、2ヶ月に1度大学の授業をつぶしては、反建築派?の人物を呼んで「建築に未来はない」「組織事務所は堕落している」「プレハブに価値はない」…など声高らかに「建築の解体」を叫んでいたというエピソードなどが披露された。

その数々の事件の中でも、とくに安田講堂占拠と大阪万博が時代の変曲点だったのでは、と内藤は語る。69年の安田講堂占拠は、アジールである大学に政治力が介入し、大学本来がもつ「自由」の意味が失われてしまった象徴的な事件として、また、70年の大阪万博は、日本が現在の商業国家へと至るまさしく踏み絵に他ならなかった「事件」として非常に重要だったという。これらの発言に関しては、とくにことばを慎重に選んでいたように見受けたし、決して是非を問うようなものでもなかったが、内藤の眼は会場をじっと見据え、ぼくたちがそこから何を捉え、何を考えるのか見定めているかのような印象を受けた。また、この時代のマスターピースとして、『空間へ』や「きみの母を犯し、父を刺せ」などの磯崎新の一連の文章があるが、これらの文章は、今でも、いや今だからこそ読む価値があるのではとも述べていた。

ここから講演会は後半に移り、内藤の70年代に影響を与えた9人の建築家についての解説がはじまる。

1人目は、山口文象について。山口文象は戦前の日本建築史を語る上で非常に重要な人物だが、驚いたのは、実は内藤とは非常に親しい間柄だったという発言だった。というのも、山口は内藤の母の実家のお隣さんで、内藤とは小さい頃から顔見知りだったというのだ。内藤は大学に入学してから山口の名声をはじめて知り、「建築を教えてくれる優しいおじいさん」とのイメージのギャップに驚いたと明かし、「ぼくは人間関係に恵まれている」と自嘲気味に語っていた。山口はマルクス主義に傾倒していた建築家で、当時の社会に対してひどく憤慨し、建築家批判をよく繰り返していたらしい。それを端的に表しているのが「前衛建築家の宙返り」という文章で、時代の流れに合わせてスタイルの転向を繰り返す建築家に信念があるのか?このままだと建築は時代に必要とされなくなり信用されなくなると、半ば自省を込めながら、そこで山口は痛切に語っているという。内藤は当時を振り返りながら、山口に言われた印象深い言葉を会場に向けて語りかける。「若いときには自分の核になるような信念を見つけろ。それはどうすれば見つかるのか?絵画、彫刻、音楽、本、とにかく何かを信じるしかない。そしてそこで重要なのは、それを徹底的につかみ、勉強し、徹底的に破壊することだ。あとはとにかく真剣に『遊べ』。大学で教わるのは建築の5%でしかない。その他は社会から学ぶしかない。大学は動機づけしかしてくれないのだ。また、『遊ぶ』といっても道楽をすることではない。『遊ぶ』とは芸術・思想・哲学の最高のものに触れて精神そのものを鍛えることだ。間違っても建築の本など読んではいけない。」

2人目は鈴木恂について。鈴木恂は、GAギャラリーの設計者といえば、建築学科の学生にはなじみ深い建築家だ。鈴木とは、学生時代に鈴木の事務所でバイトをしていた経緯で親しい間柄になったという。日本におけるコンクリート打ち放しの表現は、実は鈴木が最初で、安藤忠雄は鈴木を超えようとして今がある。また、鈴木の最高傑作の一つは「SIH」であると述べていた。

3人目は、吉阪隆正(吉阪隆正については、以前書いた5/22のブログを参考)。吉阪は内藤が20代に出会った最大の人で、大学時代の指導教授でもあった。吉阪は、建築や都市を考えるときに、まず「人」から考える建築家で、礼儀に厳しく個性を尊重し、そこにいるだけでその場の雰囲気を変えてしまうような、圧倒的な存在感の持ち主だったという。また、コスモポリタンな人物でもあり、人と人とのコミュニケーションは、カタチを媒介にすれば可能なのでは?と考えていたらしい。内藤は吉阪とのエピソードを語りながら、「ことば」に関して吉阪が述べたセリフを語る。「若者も自分で考え、自分のことばで書くようにしろ。何を言っても構わないが、言い放ったらそのことばには責任を取れ。」

4人目は、渡邊洋司。渡邊は吉阪研に所属し、吉阪の信奉者であり、ズバ抜けた造形力を持った建築家であったと内藤は解説する。内藤は1度、渡邊の寝室に上がらせてもらった機会があり、そこに飾ってあったヨロイとヤリを説明しながら渡邊が語ったセリフが、そのまま彼自身を顕著に表していることばだと述べる。「これがどういうことかわかるか?君たちは『文』としての建築を学んでいる。実は、建築には『武』としての力もあるのだ。」内藤は最後に、「アメリカの大学の研究費の30%は軍事関係の研究であることを、みなさんには考えてほしい」と結んだ。

5人目は、西沢文隆。西沢は「住吉の長屋」を一番最初に評価した人物だったという。内藤が独立するとき、西沢に言われた忠告が今でも忘れられないと語る。「建築には力を入れれば入れるほどいい。あらゆる人的力を導入し、全力を注ぎ込め。食えるところギリギリでやっていないと、それはウソだ。」

6人目は、高橋てい一。高橋はものづくりの人で、磯崎新に代表されるような形而上学的な時代の中、あくまで形而下の人であり、「大阪芸術大学塚本英世記念館/芸術情報センター」は、70年代を代表する傑作のひとつだったと、内藤は評価する。

7人目は、宮脇壇。宮脇は住宅作家として知られている建築家。内藤は、宮脇のユニークな人柄を語りながら、こう分析する。「宮脇は住宅は食が中心にあり、食卓こそ住宅のすべてであると考えていた節がある。そのキャラクターに反して、彼ほど住宅をシリアスに捉えていた建築家はいなかったのではないか。」

8人目は、フェルナンド・イゲーラス。所員時代のエピソードを語りながら、内藤はイゲーラスをある種の天才だったと評価する。イゲーラスは、A4の紙の中に原寸図面が書けるのではないかと思えるかのような、圧倒的な情報量を書き込めるという才能を持ち、すさまじい直感力に溢れ、我々凡人が日々努力を積み重ねていっても、決してたどり着くことができない「先」に軽々と手を伸ばすことができた。だが、それ故なのか、「政治力」にはまるで乏しく、建築家としては失敗してしまった人物だったという。

最後の9人目は、菊竹清訓。事務所での所員時代には、菊竹からは既成の枠組みを排除すること、また、ひとりで考えていることは、小さいことであるということを教わったという。

9人すべての建築家について語り終えたあと、内藤は最後に会場に向かって静かに語りかけ、満場の拍手の中講演会は終了する。「自分は凡庸な学生だったし、スターになりたいとは決して思わなかった。大事なことは、流行を追いかけたり、かっこいい模型や図面を書いたり、器用にカタチをつくることではない。卒制を見ていればわかるが、そんなものはすぐに消えてしまう。表現とは、何かを本質的に考え、向き合うことから始まる。現在は、70年代と同じように文化的停滞の時代でテーマが見つけ難い時代だが、停滞を抜け出すべく信念や思想を持ってすれば、それは容易に可能である。」
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by tzib | 2006-05-30 23:30 | architecture
筑波打ち合わせ
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夕方から空屋プロジェクトの打ち合わせで筑波大へ向かう。内容は全体スケジュールの確認と各自の進行報告。今日はお偉いさん方が一同に会していたので、学生グループは幾分緊張気味だった。

筑波大のA先生や建築家軍団による模型のエスキースは、以外にも好評だったのでとりあえず一安心。とくに電話の打ち合わせではおっかなかったNさんが好反応を示してくれたのが、いちばんうれしかった。徹夜で付き合わせてしまったクマ&TKCにはこの場を借りて感謝です。この分だと、残り1ヶ月で何とかなりそうだ。打ち合わせは結局3時間以上かかり、筑波大を出たのは21時頃。徹夜だったので、帰りの車中は爆睡。
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by tzib | 2006-05-26 23:26 | architecture
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