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thoughts on simplicity
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第28回NU建築フォーラム
午後から優秀作品集の打ち合わせ。大分最終形が見えてきた。

夕方からはNU建築フォーラムへ。今回の講師は、おしゃれ外国人建築家のユニット、クライン・ダイサム・アーキテクツ。設営準備を手伝い、最初から聴講する。

遊び心のあるデザインが説明されていく中、とくに面白かったのは「リゾナーレ・ガーデンチャペル」というかわいいチャペルだった。最大の特徴である二枚の重なりあう葉っぱのような鉄の壁には、約4700個の穴が空けられ、新婦のベールのような繊細なパターンが施されている。また、誓いの口づけを交わすときに二枚の壁はゆっくりと上昇し、ふたりの新たなる旅路を祝うかのように光を外部から呼び込み、列席者の目の前には庭と池の景色が展開される。その様子はヴィーナス誕生のシーンのようで、結婚式が大きな物語のワン・シーンであるかのような錯覚を呼び起こす。「チャペル内部は挙式の白く明るい純粋性がより引き出されるように、その意匠は、黒く塗装されたスギ板の壁や黒御影石の床やアクリルの背もたれの黒い長椅子など、暗めな色調で抑えている」というようなウィットに富んだデザインも施されている。

講演会全体をとおして、ふたりが楽しんで建築やデザインに取り組んでいる様子はすごくよくわかった。印象的だったのは、ふたりが「相対化」ということにすごく意識的だということ。彼らのデザインを見ていると、東京では視覚的な領域がきわめて重要な役割を演じていることがわかる。また、彼らは講演会の最後に構造などの質問がなかったことを非常に残念がっていた。表層に見える美学的風景の裏側に立ち入らないことには、彼らのデザインを本質的に理解することはできない、ということなのだろうか。
by tzib | 2005-12-07 23:07 | architecture
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